2024 FDJ3 Rd2 エビス レポート&リザルト

ハードな路面を克服しながら
NEWレイアウトで魅せたドリフトバトル!!

2年目突入のFDJ3の第2戦は、エビスサーキット西コースで開催。FDJ2は昨年同様のレイアウトで行われたが、FDJ3は1週前に行われたFORMULA DRIFT JAPAN同様の新レイアウトを採用。超ロングでコンクリートウォールが迫る2ゾーンやクロスする独自の審査コーナーでの開催となった。FORMULA DRIFT JAPANは終始ドライ路面での大会だったが、FDJ3開催日は朝から雨が降り続く、生憎のウエット路面での戦いとなった。

スリッピーな路面を克服し単走の頂点に立つ!

横浜ゴムから発売されているADVAN APEX V601のワンメイクで開催されているFDJ3。FDJ3はすべてワンディ開催となり、予選・決勝ともにハードなウエット路面で行われた。

予選からかなり厳しい戦いが予想されたが、1本目1番手でスタートした青木改斗(JZX100)がキレイにラインをトレースした走りを見せ、いきなり77ポイントの高得点を獲得。この第2戦も今年のFDJ3のレベルの高さを感じさせるものとなった。その後1本目中盤に登場したのは、昨年から出場する吉田裕海(S14)。青木改斗の得点を2ポイント上回る79ポイントでトップに立つ。滑らかでまとめた走りが印象的だった。

2本目、2ゾーン手前までの進入をほぼ完璧に決めた青木改斗だが、その後ミスを出し0ポイントとなるも、非常に惜しい走りだった。

その後も70ポイント台は多くの選手が獲得するものの、1本目に出した吉田裕海が出した79ポイントを超えることなく予選は終了し、吉田裕海が単走優勝を決めた。2位は青木改斗、3位には2本ともに76ポイントを獲得した山口広人が入った。

予選上位陣が総崩れ
過激な追走バトルは大激戦となった

1Day開催で行われるFDJ3は、午前中に予選、午後に決勝トーナメントが行われる過密スケジュール。朝から降り続く雨もやむこともなく、決勝トーナメントもスーパーウェットでの開催となった。

予選1位を獲得した吉田裕海は、予選16位の伊藤 準(JZX100)と対戦。粘る伊藤 準はワンモアタイムまで持ち込むが、勝負を決めたのは吉田裕海。予選1位の貫禄をみせた。しかしその吉田裕海は、グレイト8で対戦した予選9位の永広和也(S14)に敗退。永広和也は、トップ16で予選8位の百瀬 豊(PS13)を倒して勢いに乗っていただけに納得がいく内容だった。

予選2位の青木改斗は、トップ16で予選15位の佛坂圭人(S14)と対戦。これまで進入からラインをきっちりとトレースしてきた青木改斗だったが、追走に入り勢いづいた佛坂圭人の前に敗れ、ここで敗退となった。

予選3位の山口広人(JZS171)は重量級マシンを上手く操り、予選上位を獲得したものの、トップ16で対戦した予選14位の船橋 竜(RPS13)に敗れてしまう。

予選4位の白澤 南(S13)は、トップ16で予選13位の高校生ドライバー・ジェイス(Z33)を倒しグレイト8に進出するも、予選12位のスチュアート井上(S14)相手にワンモアタイムの末に勝ち上がってきた予選5位の斎藤久史(RPS13)に敗退。今回予選上位4名は、ファイナル4に残ることなくグレイト8で敗退となった。

ファイナル4に進出したのは、予選1位の吉田裕海をグレイト8で倒した永広和也、スチュアート井上、白澤南との激戦を制して勝ち上がってきた斎藤久史、予選10位の和田悠希(RPS13)や佛坂圭人を倒してファイナル4進出を決めた第1戦の優勝者・江崎台地(S15)、山口広人と予選6位の猪瀬 司(JZX100)を倒してきた第1戦2位の船橋竜の4名。

ファイナル4は、勝ち上がるごとに調子を上げる斎藤久史と、ワンモアタイムを制した江崎台地が勝利。調子が良かった永広和也と第1戦同様同じ相手の前に敗退した船橋 竜は、ここで姿を消した。

ファイナルは予選5位の斎藤久史と予選7位の江崎台地の対決。ファイナルを迎える前にまた雨が強く降り出し、さらに厳しいウエット路面でのバトルは、江崎台地が勝利する。斎藤久史も車間距離を詰めたドリフトで迫ったが、惜しくも敗れ、2位に終わった。3位は予選9位の永広和也が入った。

FDJ3 Round.2 優勝
江坂台也(S15)
予選は7位と振るわなかったものの、決勝トーナメントに入ってから強さを発揮し、開幕2連勝。シリーズランキングも独走体制に入った。

優勝した江坂台也(中央)、2位の斎藤久史(左)、3位の永広和也(右)。

ステージで行われた表彰式。

FDJ3 Round.2 2位
斎藤久史(RPS13)
D1GPにも参戦している選手だが、「下のカテゴリーから勝ち上がっていきたい」という意気込みを持って、今年からFDJ3に参戦。抜群の走りのセンスを見せつける。今回は2位だったが次戦以降も注目が集まる。

FDJ3 Round.2 3位
永広和也(S14)
予選では1本目0ポイント、2本目に66ポイントと苦しみながらも9位で決勝トーナメント進出を果たす。決勝トーナメントに入ってからは強豪相手に勝ち進み、今回は3位を獲得した。

FDJ3.Round.2 4位
船橋  竜(RPS13)
予選14位で通過し、予選3位の山口広人、予選6位の猪瀬 司といった上位陣を倒しながらファイナル4に勝ち進むも、ファイナル4で対戦した江崎台地に敗れ、4位となった。

FDJ3 Round.2 5位
吉田裕海(S14)
予選1本目からキレイにまとめた走りで、単走優勝に輝いた。決勝トーナメントはグレイト8で敗れ5位に終わるも、秘めた実力をみせた1戦だった。

FDJ3 Round.2 6位
白澤  南(S13)
予選1本目に76ポイント、2本目は71ポイントと、ウエット路面でも安定感ある走りをみせていたが、グレイト8で対戦した斎藤久史に敗れ6位。レベルの高い追走バトルも繰り広げるなど、今後に期待がかかる1戦となった。

FDJ3 Round.2 7位
猪瀬  司(JZX100)
予選6位を獲得し、気迫溢れる走りを見せた予選11位の城下長令(S15)を破り、グレイト8に進出した。

FDJ3 Round.2 8位
佛坂圭人(S14)
開幕戦では単走優勝に輝くなど、単走では常に良い走りをするも、今回は1本目0ポイント、2本目57ポイントと得点が伸びず予選は15位通過。しかしトップ16では予選2位の青木改斗を破るなどの活躍をみせた。

FDJ3 Round.2 9位
青木改斗(JZX100)
予選を先頭で走り、いきなりの高得点を獲得して2位。インパクトあるデビュー戦となったが、トップ16で惜しくも敗れ9位に終わった。

FDJ3 Round.2 10位
山口広人(JZS171)
迫力ある4ドアドリフトをみせ、予選は2本ともに76ポイントで3位の成績を残した。

FDJ3 Round.2 11位
百瀬  豊(PS13)
予選8位を獲得し、トップ16進出を果たす。トップ16では3位に入った永広和也に敗れ、11位に終わった。

FDJ3 Round.2 12位
和田悠希(RPS13)
予選1本目は0ポイントも、2本目に64ポイントを獲得し、予選を10位で通過。トップ16では優勝した江崎台地と対戦した。

FDJ3 Round.2 13位
城下長令(S15)
ウエット路面での予選も2本ともにポイントを獲得し、2本目に出した63ポイントで予選11位を獲得した。

FDJ3 Round.2 14位
ジェイス(Z33)
予選1本目は0ポイントとなってしまうも、2本目に61ポイントを獲得。高校生ながら度胸ある走りで予選を13位で通過した。

FDJ3 Round.2 15位
スチュアート井上(S14)
予選を12位で通過し、トップ16進出を果たす。トップ16では2位の斎藤久史と対戦し、ワンモアタイムまで持ち込む。攻めの走りであと一歩届かず。記憶に残るバトルだった。

FDJ3 Round.2 16位
伊藤 準(JZX100)
予選16位で通過し、トップ16では予選トップ通過の吉田裕海と対戦。ワンモアタイムの末敗退となった。

Photo:NOBUTOSHI KANEKO(金子信敏)