2024 FDJ3 Rd1 鈴鹿ツイン レポート&リザルト

今年はすべて単独開催となる
2年目突入のFORMULA DRIFT JAPAN

2014年に日本初上陸したフォーミュラドリフトは、2015年にFORMULA DRIFT JAPANとしてシリーズ戦を開始、2021年に下部リーグとなるFDJ2、そしてさらにドリフト競技の登竜門として、昨年FDJ3がスタートした。昨年はFDJ2との同時開催が4戦、単独開催が2戦の計6戦で行われたが、今年は単独開催のみで5戦となった。さらに昨年まではFDJ2との同時開催時のみ決勝トーナメント戦のライブ配信が行われたが、今年からはすべてのラウンドで予選から決勝トーナメントまでライブ配信される。

熾烈な決勝トーナメント進出争い
入れ替わりながらもトップ16が決定

FDJ3もFDJ2同様、ワンメイクタイヤで行われる。FDJ3で使用されるのは、横浜ゴムから発売されているADVAN APEX V601。開幕戦の舞台は、フォーミュラDジャパン Rd.2とFDJ2開幕戦が行われた、鈴鹿ツインサーキット。審査はフォーミュラDジャパン、FDJ2同様のレイアウトで行われ、4つのアウトゾーンとタッチアンドゴーによるテクニカルなコースだ。単走予選は、ライン35ポイント、アングル35ポイント、スタイル30ポイントの計100ポイントで行われた。

予選日の天候は晴れ、路面コンディションもドライ。開幕戦はノーエントリー者や当日のマシントラブルによりリタイアなどで、予選に参戦したのは37台。昨年から引き続きエントリーしている者も多いが、半数以上は今年から参戦のルーキーだ。

予選1本目、6番手でスタートした中村総士郎(C34)が78ポイントを獲得してトップに立つ。しかし2本目、江崎台地(S15)が80ポイントを獲得し、トップを奪取。このままトップは確実かと思われたラスト2名で、昨年シリーズランキング6位の佛坂圭人(S14)が81ポイントを獲得。見事、単走優勝を果たした。2位は江崎台地、3位は中村総士郎となった。今回も37名中16名が予選突破という狭き門は、最後の最後まで予選通過のボーダーラインも決まらず、走るごとにボーダーラインも押し上げられ、レベルの高さも伺えた。予選16位で通過した横山拓麻(S15)は66ポイントで、65ポイントの中村浩一(S14)は惜しくも予選敗退となった。

絶妙の距離感と迫力あるチェイス
見応えあるドリフトバトルが連発

FDJ3は1DAY開催のため、大会スケジュールもタイトだ。午前中に予選が行われ、午後には追走トーナメントが開始する。予選1位を獲得した佛坂圭人は、トップ16で予選16位の横山拓麻と対戦。しかしこの戦いを制したのは、横山拓麻。波乱を予感させる幕開けとなった。

佛坂圭人に勝利した横山拓麻だったが、予選8位の酒匂千利(JZX100)に敗れる。ファイナル4進出を果たした酒匂千利も、予選4位で𠮷田優海(S14)、予選12位の飯島優惺(JZX90)を倒してファイナル4進出を果たした予選4位の船橋竜(RPS13)に敗れ、4位に終わった。

予選2位の江坂台也は予選15位の白澤南(S13)、予選10位の山口広人(JZS171)、予選6位の北尾龍平(C33)を倒してファイナル進出は果たす。敗れはしたものの、北尾龍平(C33)は3位を獲得した。
ファイナルは予選2位の江崎台地と予選4位の船橋竜の対決となった。2台ともに迫力ある追走を見せ、優勝決定戦らしい見事なバトルを演じた。この戦いを制したのは、江崎台地。FDJ3の台風の目となりそうな勢いある走りを見せた。追走トーナメントに入ってからも見事な戦いの連続で、2年目となるFDJ3のレベルの高さを感じさせる1戦となった。

FDJ3 Round.1 優勝
江崎台地(S15)
単走から勢いを感じさせる走りを見せ、追走に入ってからはリード、チェイスのどちらでも強さを発揮。乱れの少ない走りで優勝を飾った。

優勝した江崎台地。仮表彰で優勝のコールを受け、両手を上げて勝利をアピールした。

優勝した江崎台地(中央)、2位の船橋竜(左)、3位の北尾龍平(右)。

ファイナル終了後に審査員席前のコース上で行われた仮表彰。この時点では3位のみ確定で、上位2名は発表待ちだった。

ステージで行われた表彰式。

優勝した江崎台地(KIRA POWER × KFK with走乱)と関係者も含めてステージに上がっての記念撮影。

FDJ3 Round.1 2位
船橋竜(RPS13)
予選4位を獲得し、決勝トーナメントではファイナル進出を果たす。最後まで攻めた走りで2位を獲得した。

2位の船橋竜(ガレージミラルダ)と関係者。表彰台にて。

FDJ3 Round.1 3位
北尾龍平(C33)
トップ16では予選11位の猪瀬司(JZX100)と対戦し、ワンモアタイムの末に勝ち上がる。その後は勢いづいてファイナル4進出を果たした。ファイナル4で敗れたが、3位を獲得した。

FDJ3.Round.1 4位
酒匂千利(JZX100)
予選1本目では58ポイントだったが、2本目に70ポイントを獲得し8位通過。決勝トーナメントでもファイナル4まで勝ち進んだ。

FDJ3 Round.1 5位
中村総士郎(C34)
勢いある走りで練習走行から注目を集め、予選3位通過を果たす。グレイト8で敗れるが、FDJ3での存在感は十分感じさせた1戦となった。

FDJ3 Round.1 6位
大熊勇紀(JZX100)
予選では1本目69ポイント、2本目70ポイントと、安定した成績で7位を獲得し、決勝トーナメントでもグレイト8進出を果たした。

FDJ3 Round.1 7位
飯島優惺(JZX90)
予選12位でトップ16入りを果たし、トップ16では予選5位の永広和也(S14)を倒してグレイト8へ。グレイト8で対戦したのは、ファイナル進出の船橋  竜だ。

FDJ3 Round.1 8位
横山拓麻(S15)
予選は1本目に66ポイント、2本目は0ポイントに終わるも、16位で決勝トーナメントに駒を進めた。トップ16では予選1位の佛坂圭人を倒しグレイト8進出を果たした。

予選2本目に81ポイントを獲得し、予選1位で単走優勝に輝いた佛坂圭人(S14)。

表彰式に登場し、単走優勝のトロフィーを受け取った佛坂圭人。

単走優勝に輝いた佛坂圭人(MAKE UP GARAGE B2)と関係者で、表彰式が行われたステージで記念撮影が行われた。

Photo:NOBUTOSHI KANEKO(金子信敏)