熾烈なチャンピオン争いの行方は……
最後まで好バトルを演じた2026年チャンピオン!
誰が勝ってもおかしくない。そんなことが今年のFORMULA DRIFT JAPANだったように思う。開幕戦で悲願の優勝をケングシが獲得し、第2戦では若きエース・箕輪大也が勝ち、第3戦で涙の初優勝を決めた草場佑介。第4戦ではシリーズランキングトップを走る高橋和己が優勝、第5戦は小橋正典と、毎戦ヒーローが変わっていく。最終戦、シリーズチャンピオンを何が何でも獲りたい高橋和己か、アメリカでも活躍中の箕輪大也か、それに迫る小橋正典やケングシなど、誰も負けられない最終戦となった。
完璧で強いドリフトを目指す!
乱れの知らぬGRカローラに注目!!
どのラウンドも見応えたっぷりで行われている、FORMULA DRIFT JAPAN。最終戦は岡山国際サーキットで行われた。この岡山国際サーキットでは、FORMULA DRIFT JAPANならではの、ショートカットを使ったコースレイアウトで、特にショートカットのコンクリートウォールスレスレで走り抜ける様は、ギャラリーを盛り上げてくれる。ホームストレートにスタート地点が設けられ、1コーナーに1アウトゾーン、タッチアンドゴー、審査席下に2アウトゾーン、そこからショートカットに3アウトゾーン、フィニッシュライン手前のコーナーにインクリップという、例年通りのコースレイアウトで審査が行われた。
今年から縁石(ゼブラゾーン)は、コースアウトと見なすというルールが採用。それにより、コースアウトが厳しい視点で取られるため、単走予選では高得点が獲得しにくくなった。
ん(GR86)。ラインをまとめた走りで78ポイントを獲得してトップに立つ。その後、田中友紀(JZX100)、ミンミン(GR86)も78ポイントを獲得するも、30番手でスタートした塙彰拡(Z4)が79ポイントで上回る。なかなか80ポイント以上が出なかったが、齋藤太吾(A90)、益山航(GR86)が80ポイント、松山北斗(A90)と草場佑介(GR86)が81ポイント、RYUMA(JZX100)が82ポイント、山中真生(A90)が83ポイント、山下広一(E92)が84ポイントと、上位陣が連続で80ポイント越えをマーク。
そして今年優勝経験のあるケングシ(IS500)と小橋正典(A90)が86ポイントでトップに立つ。しかしこれで終わらないのが、今年のフォーミュラDジャパン。現時点でシリーズランキング2位の箕輪大也(GRカローラ)が、ラインを34ポイント獲得する見事な走りで91ポイントを出して、大きく引き離してトップに立った。
予選2本目、80ポイント以上を出す選手も多く現れるも、90ポイントを超えた箕輪大也を追い抜くことは出来ない。その箕輪大也の2本目は87ポイントを獲得し、圧倒的な力を見せつける。最後に高橋和己(E92)が89ポイントを獲得して2位に浮上するも、箕輪大也が獲得した91ポイントを抜くことは出来ず、箕輪大也が最終戦の単走優勝を飾った。2位は高橋和己、3位は2本目に87ポイントを獲得したRYUMAが入った。
予選通過のボーダーラインは、72ポイント。1本目72ポイント、2本目に66ポイントを獲得した村上佳(GR86)が32位に滑り込み、予選通過を果たした。惜しかったのは、サムルーカス(S15)と池本数磨(JZX100)。72ポイントを獲得するももう1本で0ポイントとなり、無念の33位、34位で予選敗退となった。
今期2勝目を挙げた箕輪大也!
シリーズは準優勝の高橋和己が獲得!!
負けた時点、もしくは負けたランキングでシリーズランキングが決まる。そんなシビアな戦いとなる最終戦。チャンピオンを獲るには勝ち続けなければいけない。
シリーズランキング1位の高橋和己は、グレイト8進出でシリーズチャンピオンを獲得できる。高橋和己は予選を2位で通過し、トップ32は予選31位のラバー博士(S14)と対戦。この戦いを制して、トップ16に勝ち進む。トップ16では予選15位の堀野仁(GR86)を破って勝ち上がってきた予選18位のエスチャナポン(S15)。高橋和己先行の1本目、ショットカット手前で後追いのエスチャナポンが高橋和己に接触。高橋和己はコースアウト、エスチャナポンはスピン。高橋和己のマシンは足回りにダメージを受けてピットへ。チャンピオンがかかった大事な1戦でのトラブル。かなり厳しい戦いを強いられることとなった。
一方、高橋和己を追う、シリーズランキング2位の箕輪大也は、予選1位から順調にトップ32を勝ち上がる。トップ16では予選16位の益山航と対戦し、ワンモアタイムの末にここも勝ち上がる。さらにグレイト8では予選8位の塙彰拡、予選24位のジェイクジョーンズ(トップ16リタイア)を倒して勝ち上がってきた予選25位の麻植隆太郎(FD3S)も破り、ファイナル4進出を果たす。
高橋和己はトップ16の1本目での接触からマシンを修復しての2本目で、最後まで先行のエスチャナポンに詰め寄って、この戦いを制してグレイト8進出を果たした。この時点で高橋和己の2025年シリーズチャンピオンが決定した。グレイト8では予選7位の山下広一を倒してファイナル4進出を決めた。
予選3位のRYUMAは、トップ32で予選30位の金田義健(GRヤリス)、トップ16で予選19位の夏昌浩(コナーシャー S15)、グレイト8で予選6位の齋藤太吾を倒してφ案ル4に進出。予選4位のケングシは、予選29位のリンリン(S15)、予選13位の松山北斗、予選5位の小橋正典を倒してファイナル4まで勝ち進む。
ファイナル4へ進出したのは、予選1位から4位と、FDJ2と同様の流れでの最終戦となった。ファイナル4の1組目は、箕輪大也対ケングシ。1本目先行する箕輪大也を追うケングシだったが、1アウトゾーンを過ぎてタッチアンドゴー付近で後追いのケングシが接触。ケングシはコースアウト、箕輪大也はスピンとなった。ケングシのマシンは足回りに大きなダメージを負う形となったが、5分間という短い規定時間内で修復して2本目に向かった。2本目は、ケングシ先行でスタート。進入から大きな角度で振ってくるケングシに対して、箕輪大也もしっかりと追っていく。見事なバトルを見せてくれた。勝負は箕輪大也が勝利してファイナル進出を果たした。
ファイナル4の2組目は、高橋和己対RYUMA。1本目、先行の高橋和己はスピードある走りで角度良く決めてきた。RYUMA先行の2本目、キレイな走りで決めるRYUMAに対して、しっかりとした後追いを見せた高橋和己。かなりレベルの高い好バトルとなったこの戦いは高橋和己が勝利して、ファイナルへ向かう。
ファイナルは予選1位でシリーズランキング2位の箕輪大也と予選2位でシリーズチャンピオンを決定した高橋和己の戦い。まさに今年のFORMULA DRIFT JAPANを象徴するファイナルバトルとなった。箕輪大也先行の1本目、先行の走りをキッチリと決める箕輪大也、それを追う高橋和己の走りも見事だった。高橋和己先行の2本目、角度ある進入から息を飲む超接近ドリフト。ギャラリーから拍手が上がる見事な好バトルだった。この戦いを制したのは、箕輪大也。今期2勝目を獲得した。
2025年のフォーミュラDジャパンはこれで終了となる。2026年も富士スピードウェイで開幕して、この岡山国際サーキットで最終戦が行われる。常に新しいスターが生まれるフォーミュラDジャパン。来年はFDJ2から数名の選手が昇格し、さらに新たなドライバーの参戦もあると聞く。FORMULA DRIFT JAPANが作る予想不可能なドラマの数々……。2026年も熱き戦いに期待したい。



FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 優勝
箕輪大也(GRカローラ)
今回シリーズチャンピオン獲得のため、決死で挑んだラウンドとなった。結果優勝するも、ランキング1位の高橋和己もファイナル進出を果たし、この時点で高橋和己にシリーズチャンピオンが決定。それでも力を落とさずに最後まで走り切っての優勝は見事だった。

単走での予選で、1本目に91ポイントを叩き出し、単走優勝も獲得した箕輪大也。2本目も87ポイントと高得点をマークした。
最終戦で優勝し、ウイナー発表時に笑みをこぼした箕輪大也。来年はラリーにチャレンジすることも決定した。
仮表彰。優勝の箕輪大也(中央)、2位の高橋和己(左)、3位のRYUMA(右)。
メインステージで行われた表彰式。優勝の箕輪大也(中央)、2位の高橋和己(左)、3位のRYUMA(右)。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 2位
高橋和己(E92)
どうしても獲りたかったシリーズチャンピオン。優勝1回、2位2回、3位2回とほぼ表彰台に上った2025年。チャンピオンにふさわしい見事な戦いぶりだった。最後のファイナルで箕輪大也に破れはしたものの、その戦い方は王者そのものだった。
仮表彰式で2位を告げられたあと、シリーズチャンピオン獲得の発表を受けてキャップを取ってファンに答える高橋和己。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 3位
RYUMA(JZX100)
なかなかあと一歩勝ちきれない戦いが続いていたが、最終戦では予選3位を獲得し、ファイナル4に進出。敗れはしたものの、表彰台をゲットした。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 4位
ケングシ(IS500)
開幕戦で優勝し、今年は断然勢いを感じたが、最終戦も予選4位を獲得しグレイト8入りを果たす。シリーズランキングは4位。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 5位
小橋正典(A90)
前戦では、久しぶりに優勝し、今回も予選5位からグレイト8進出を果たした。2025年のランキングは3位で終了した。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 6位
齋藤太吾(A90)
常に魅せる走りを続け、今回も予選6位からグレイト8に進出。今シーズンのランキングは10位となった。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 7位
山下広一(E92)
現役にこだわり、一線級で走り続ける、昨年シリーズチャンピオン。今回は予選7位、決勝7位を獲得し、シリーズランキングは5位。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 8位
麻植隆太郎(FD3S)
予選を25位で通過し、今期初のグレイト8まで勝ち上がった。シリーズランキングは21位。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 9位
ミンミン(GR86)
出場すれば抜群の走りを見せるタイのドライバー。予選10位、決勝9位の成績を残す。お今年は不参戦が多く、シリーズランキングは18位にとどまった。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 10位
草場佑介(GR86)
今年は第2戦で初優勝を獲得するなどの活躍を見せた。最終戦は予選12位からトップ16進出を果たした。シリーズランキングは、6位を獲得した。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 11位
松山北斗(A90)
キッズウォークでも大人気のハッピーセットスープラに乗り、今回も予選13位からトップ16入りを果たす。シリーズランキングは8位。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 12位
益山 航(GR86)
予選16位からトップ16入り。今年序盤は思うように成績を残せなかったが、後半戦は実力を発揮して、シリーズランキングは11位を獲得した。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 13位
エス チャナポン(S15)
ギャラリーを沸かす豪快な走りを見せたが、減点も多く予選は18位。しかしトップ32を勝ち上がり、トップ16入り。シリーズランキングは3戦不参戦があり、36位となった。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 14位
夏 昌浩(S15 シルビア)
今年からピンクのS15に乗り換えて参戦。予選19位からトップ16入り。3回の不参戦があり、シリーズランキングは37位。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 15位
じゃまけん(GR86)
やっとマシンも仕上がりをみせて成績を残すようになった。一新したカラーリングで、今回予選22位からトップ16進出、シリーズランキングは28位で終了した。
FORMULA DRIFT JAPAN Round.6 16位
ジェイクジョーンズ(RBM3)
予選は24位。トップ32で予選9位の山中真生(A90)と対戦し勝利。トップ16入りを果たした。
トップ16セレモニー前にはキッズウォークが行われ、多くの家族連れがコースに入り、トップ16の選手たちと写真撮影等を楽しんだ。

表彰式終了後に行われた、FORMULA DRIFT JAPAN2025フィナーレ。審査員や選手もフィナーレに参加してファンとともに最後の盛り上がりを見せた。
Photo:NOBUTOSHI KANEKO(金子信敏)










